時効の援用についての解説とその効果、ノウハウについて。

時効の援用

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時効は援用しないと効果がない!

借金の消滅時効についてはこれまでの解説で大方ご理解頂けたと思います。 つまり、返済をせずに一定期間経過すれば「請求できる権利」(債権)が消滅してしまうという制度です。

もっとも実際には消滅時効の期間を経過しただけでは消滅しません。 消滅時効の効果を得るには、「時効の援用」が必要となります。

時効の援用とは、債権者に対して時効が成立したことを主張し、消滅時効の利益を受ける旨の意思表示をすることです。
この援用をしないと債権は消滅せず、時効期間が経過しても、いつまでも債権者から請求を受けることになります。

時効の時計

なぜ、援用が必要かというと、時効制度が債権者の権利をある意味では侵害する行為でもあるために、中には時効の恩恵を受けることを潔しとしない債務者もいるわけで、その意思を尊重するために事項の利益を受けるかどうかを自由に選択できるような仕組みが援用なのです。

時効の利益を受けるためには、時効の援用を正しく理解して実行しましょう。→ 時効の援用記載例書式テンプレート

時効を放棄することもできる。

自由選択なので、もちろん、時効を放棄することも可能です。
しかし、あらかじめ契約時に、債権者が債務者に「時効を援用しない」と約束をさせても(事前に時効の放棄をさせても)このような約束は無効です。
時効の利益は、時効完成前に放棄することはできないことになっています。(民法146条)
なぜならば、あらかじめ時効援用の放棄を認めると、契約時に立場の弱い債務者の窮迫状態に乗じて、債権者から強制的に放棄を迫られる可能性があり、時効制度の公益性に反するからなのです。

消滅時効を援用できる人は誰なのか?

消滅時効の援用権者は誰なのかというと、まず、消滅時効によってその恩恵を直接的に受けて、返済義務を逃れることのできる債務者本人(お金を借りた者)がこれに当たります。

民法145条により、時効の利益を受ける「当事者」であるとされています。ようするに当事者の範囲が問題になるのですが、古い判例では、当事者の範囲は、「時効によって直接利益を受ける者(直接の当事者)」とされていました。その理由として、直接的に時効利益を受けるべき人が時効利益の急需を欲していない以上、間接的に利益を受けるべき者が時効利益を受けるのは理に反するとして、直接の当事者は、本人及び連帯債務者、連帯保証人、保証人に限定されていました。

しかし、その後「当事者」の範囲は拡大されてきました。判例では当事者の範囲を直接の当事者にかぎ合理性は弱く、次第に間接的な当事者にも援用権を拡大したのです。

新しい判例によって認められた当事者

物上保証人
他の者の債務を担保するために自己の所有物に抵当権や質権を設定した者であり、いわゆる担保提供者といわれる者です。
物上保証人は、債務を負担したわけではないので保証人のごとく債権者に対して債務を負担するものではないが、主債務者が弁済できなければ、設定した担保の範囲で責任を負担する。
よって物上保証人自ら弁済できなければ抵当権を実行されることになる。
抵当不動産の第三取得者
すでに抵当権の設定されている不動産を、抵当権が付いたそのまま買った者のことです。
自分が借金をしたわけではないので、直接の当事者ではありません。しかし、お金を借りている主債務者が返済できないと抵当権に基づいて不動産が競売にかけられることになり、せっかく手に入れて不動産を失うことになってしまうので、利害関係者であることは間違いありません。

物上保証人や抵当不動産の第三取得者は、主債務者の債務が時効で消滅すれば、抵当権はなくなるので不動産を他人に取られる心配が解消されます。ですから間接的な当事者であっても、主債務者が消滅時効を援用しなかったら、物上保証人や抵当不動産の第三取得者が自ら時効を援用することを認めたのです。
要するに、債権者代位権を行使して主債務者の時効援用権を代位行使することを認めたということです。

その他援用権を認めた者。
仮登記担保権の設定された不動産の第三取得者
売買予約の仮登記に劣後する抵当権者
詐害行為の受益者など

※債権者代位権とは、自己の債権を保全するために、債務者が行使を怠っている財産の上の権利を自ら債務者に代わって行使する権利

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